いつかくるその日も
学生時代から付き合っている彼との結婚がとうとう決まった
何度もお互いの実家に
遊びに行ってはいたけど
彼が改めて私の実家に挨拶に来るとなると
何だか変な緊張をしてしまう
そんな私の気持ちとはうらはらに
昔から仲良しのお父さんと彼は
大好きなお酒を片手に
楽しげに笑っていた
時間はあっという間に流れ
そろそろ帰る時間かなと思っている頃に
ふとお父さんが口を開いた
「あぁー なんだね
一応あれ やっておくかい?」
「あれって…?」
「いや あれだよあれ!
そりゃあ挨拶といえばねぇ…」
「あぁ!あれですね!」
急にかしこまった顔になる彼とお父さん
「お義父さん 僕に娘さんをくださっ」
「君にお義父さんと呼ばれるこの日を待っていたよ!」
くい気味で返事をするお父さんを見て
私とお母さんは大笑い!
つられて彼とお父さんも大笑い!
「よし!今日は泊まっていけ!」
急なお父さんの提案にびっくりしたけど
彼もほっとした顔で楽しそうだから
まぁ よしとしようかな(笑)
いつか来る結婚式の日も
こんな風にみんなで笑って
過ごせますように