最初のプレゼント
「本当に君のことを大切にしているんだよ」
と私に言ったのはお酒も入って頬を赤くした
お兄ちゃんのお友達でした
お兄ちゃんとは年が離れているせいもあって
お友達が家に遊びに来たときには
よくお兄ちゃんの部屋にお茶を持っていったり
用も無いのに ドアをノックしていたずらしたり
小さい私は大人のお兄ちゃんたちに
遊んでもらいたくて ちょっかいかけることに必死でした
そのお兄ちゃんの結婚式…
久しぶりに会うお友達たち
ちょっとだけ酔っぱらって私に声をかけてくれました
「お兄ちゃんね、君のこと今でもよく話すんだよ
妹の名前、俺も一緒に決めたんだよなんて
そんだけ大切にされてるんだよ」 と
両親に最初にもらう「名前」
画数がどうとか 運気がどうとか
そんなことは気にせずに
この読み方のこの漢字が良いと
両親、そして幼いお兄ちゃんと3人で決めてくれた
私の名前
お嫁に行って 苗字が変わっても
変わらないこの最初のプレゼントは
年を重ねる度に 好きになる大切な贈り物
世界で1番優しいお兄ちゃん
結婚おめでとう