結婚式での父の涙
小さいころから、花嫁さんごっこをするだけで
不機嫌になっていた父。
自分で、
「過保護だ。」
と明言するほどの父。
今まで一家の大黒柱として、日差しの強い夏も
顔が痛くなるくらい寒い冬も、
弱音を吐いたことなど一度もない父。
そんなお父さんも、私が結婚の報告をしたとき
家族も驚くくらい喜んでくれたね。
私が選んだ人はお父さんに似て、家族を大切にする、
仕事にも真面目な人。
きっと
男同士、何か感じるものがあったんだろうと思う。
意気投合して、ふたりとも顔を真っ赤にしてお酒を飲んでいた姿が
似た者同士だったのを今でも覚えている。
そして、
結婚式の今日。
「強い」とずっと思っていたお父さんが
今度は目を真っ赤にして泣いている。
言葉にはしないけど、私を大切に、大切に今まで想ってくれていたことが
お父さんの姿を一目見て感じたよ。
ありがとう、お父さん。
これからも、よろしくね。