花嫁になる娘へ～母の夢
花嫁になる 娘へ。
あなたが この日を迎えることになるってことは
いつからか想像してきたけれど
やっぱり寂しいものね
だから悲しみの涙は 一粒も出ないように
私にも ひとつ夢を抱かせてもらった
「 ・・・娘が生まれたら、
私の手作りのウェディングドレスで嫁がせてあげたい 」
「 娘たちの憧れのイメージのドレスを 手作りしてあげることで、
世界にたった1着しかないウェディングドレスを身にまとい
美しく最高の1日を過ごしてもらいたい 」
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20代も半ば、いつのまにか 魅力的な女性へと成長した娘は
最愛の彼 を私たちに 紹介してくれました。
そして、ふたりは
ケッコンシキの夢を 語ってくれたのです。
それからの日々・・・
娘は ドレスのイメージを膨らませ
母は デザイン画を描き
ふたりで過ごした時間の ひとつひとつが宝物になってゆく
旅行を兼ねて繊維卸問屋まで行き、あちこち駆け回っては
楽しく素材を選びながら
夜は遅くまでホテルの部屋で ドレスの完成予想図を
眺めては ふたりで笑顔がとまらなかったのを思い出す
一針一針 縫うたびに
あなたの成長を愛おしく感じ 想い出は走馬灯のように…
毎夜 あなたたちふたりの幸せな未来を
心から願い 完成の日まで 希望を忘れたことはなかった
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そうして 出来上がった1着のウェディングドレス
母の夢と愛情が 娘のドレスに溶け込んでゆくみたいに
幸せの涙が 溢れてとまらない
娘は まぶしいほどに
最愛の人の隣で 輝いている
これは 私が知っている
幸せの「ウェディングドレス」のある物語・・・
そして 結婚式にまつわる親子の愛のお話・・・
