幸せのかけら
小さい頃はいたずらっ子だった。
好奇心旺盛なわりに
叱られてはすぐ泣いて
涙をぼろぼろこぼしながら「ごめんなさ~い…」と言っていた記憶がある。
大人になってからも、
彼とちょっと喧嘩したり
仕事やプライベートでうまくいかなかったりすると
夜布団の中で涙がにじんでしまったり…
そんな泣き虫な私だから、
自分の結婚式では絶対ぼろぼろ泣いちゃうだろうなって覚悟してた。
そうしたら意外と、みんなも泣いててびっくり!
お母さん、大丈夫?
うん、うん、本当に立派になって…
いたずらっ子だったあんたも、いつの間にか素敵な女性になってたんだね。
何言ってるの、お母さんがずーっと私を育ててくれたからでしょ。
一番近くでいつも見守ってくれてありがとう。
そんなに泣くかなあ~
だってびっくりするだろう、俺がエスコート役なんて。
仲良しだった従兄弟のお兄ちゃんじゃなくて良かったのか?
私が一番お世話になった人と一緒に歩きたかったんだからいいの!
大丈夫、この涙は悲しいからじゃない
嬉しくて、幸せで、胸がいっぱいで涙があふれちゃっただけ。
今日の涙は今まで流してきた涙とは少し違う温度だった。
幸せな気持ちでいっぱいになった今日この日は
涙をぼろぼろこぼしながら「ありがとう」と言えたんだ