結婚式に向かう家族の温度
「うるせーババア」
そんな言葉を浴びせられ喜んだ人を
私は今のところひとりだけ知っている
それは、息子を立派に育て上げた新郎のお母様
本当に手のかからない子でおとなしくって
思春期になっても、野球一筋
不良グループに入る気配すらない我が息子
そんな息子があるとき発した最初で最後の
「うるせー ババア」発言
この言葉を聞いたとき
どう思ったと思います?
お母様にそう聞かれ、私は・・・
それは、きっとお母様にとって
ショックでしたよね
そう答える私をみて
含み笑いをするお母様
そして、次に出た言葉にお母様の深い愛情を感じました
私ね、「この子、普通の子に育ってる」
心配することなかったんだ
うれしい、そう思ったんですよ
それっきり、あの言葉は今日まで息子からは聞いたことがありません
きっとこの言葉を浴びせてしまった深い後悔から二度とこの言葉を
口にすることがなかったのであろうご新郎様と、その言葉を聞いて
安心したお母様
なんて素敵な親子なんだろうと思いました
そんな息子の晴れの舞台
両親のこの日を迎える気持ちを想像すると
凛とした空気が流れ、背筋が伸びる思いでした
いろんな想いが交差する結婚式という一日
いろんな背景を伺い、おふたりの人生を知り、この日を一緒に迎えるプランナー
その温度だけは同じでありたい
そんな思いで今日もまた、結婚式に向かう私たち