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【ウエディングSTORY】父の背中はいつも何かを物語る

 

花嫁と父|ピエトラセレーナ

 

娘を送る父の背はどこか悲しさを感じるでしょう。そんな一人のお父様に聞いたお話。

娘は一人っ子

小さい頃からパパが大好きだった花嫁様。お父様は花嫁とバージンロードを歩くことが本当はとても嫌だったそうです。なぜならそれは自分の元を離れる儀式に感じたから。

ずっと煮え切らない思いを胸に結婚式当日を迎えましたお父様。何度何度も自分に言い聞かせ娘を嫁に行かせる決断をしたのに、彼がいい人なのは理解しているのに。

心のしこりがとれない。

いよいよ挙式の入場のとき、花嫁様がお父様に「寂しい?」と聞くと、お父様は花嫁の手をぎゅっとにぎり言った。

「当たり前だ。君は自慢の娘だ。寂しいに決まっている。君のお母さんのお父さんが僕にしてくれたように君が選んだ彼を信じるよ」そういって前を向いた父の目には涙がひかる。

扉が開いたその先に待っている参列者の皆様の前で胸を張って進んでいく。

 

挙式を終えたお父様が僕にそっと口を開いてくれた。

「あの写真は僕と妻の思い出の場所だったんだよ。彼と娘が同じ場所で写っているこの写真はあの頃の僕と妻を重ね、今たっているこの挙式会場は妻のお父さんが立っていた場所だと気づいたんだ。この想いは繋がないとね、、、」と僕の肩を叩いて会場へ進んでいく。

父の背中にはまだまだ言葉にならない想いがあるのかもしれませんね。

 

 

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