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結婚式へ向けた花嫁のキモチ

 

 

“結婚”

人生の一大イベントとも言われているくらい、軽くはない響き。だけど実際、彼と一緒にいた期間が長かったからか…実感がないのも本当で。

彼の苗字で呼ばれたときに、一瞬わからなくなる。「あ、そうだった。」って、思い出しては落ち着かない気持ちになり、元の苗字で呼ばれたときにはなんとなく安心するようで、寂しい気持ちになって。でも、本当にそのくらい。 子供もいないし、仕事も生活も、いつもどおり。
だけど、結婚式をすることになって、少し変わった。

結婚って、彼と二人でともに歩んでいくことだと思ってた。 それも間違いじゃない。でも、それだけじゃないってこと。
家同士のお付き合いが増えていくこと。 兄弟の中で一番に結婚することになったから、両親にとっても「親」としては初めての結婚式。挨拶だ、顔合わせだ、って、堅苦しいのが苦手な両親は少し慌てていたけれど、
今となっては彼の両親とも仲良くなって、今度ゴルフに行く話までしてるくらいで。
それから私自身、実家に帰る機会も増えて、家族での時間も増えた。きっと結婚しなかったら、こうしてお母さんと女同士の話をしたり、 お父さんとお酒を飲む機会も少なかったんじゃないかなって。

家族だけじゃなくて、これまで関わってきた人、これからも関わっていく人。日に日に後悔したくない気持ちが強くなっていって、気づけば招待したい人のリストは増えていくばかり。
忙しかったり、大変なこともあって、実は彼とのケンカも増えた。 でも、それを乗り越えられたからかな。彼の好きな部分がもっと増えた。…だって、どんなに怒ってたって、幸せそうに笑う彼の顔を見てたらなんかもう、許せちゃうんだもん。
ずるいなあ、ってふてくされる私に微笑みかける顔が、何より一番好きな顔だから。彼も同じだったらいいな、って思うことはきっと、贅沢じゃないはず。

新郎新婦のお二人|ピエトラセレーナ

どんなことをして驚かせようかな。 どんな声で、どんな顔で笑うんだろう。 どんなふうに、泣くのかな。…お父さん、泣いてくれるかな。 不安が全くないわけじゃない、うまくいくかな、喜んでくれるかなって、悩みは尽きないけど。
だけど支えてくれる人もいる。それを超えるくらいの楽しみで幸せなことばっかりで、彼と結婚してよかった、結婚式、することにしてよかったって本気で思った。
結婚が、自分たち二人のことだけだって思ってたのが、少し恥ずかしくなるくらい、お祝いしてくれる人の多さに、ちょっとだけ涙がでた。

結婚も、結婚式も。きっと スキ とか キライ みたいに 簡単に答えられるものじゃなくって、言葉にできないくらいのいろんな気持ちで溢れてる。
これから先何年たっても、 今日のこの日を忘れず、私たちなりにシアワセの答えを見つけに行こう。もちろん彼と、関わってくれたみんなと、ね。

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