お気に入りの曲を結婚式で
嬉しいとき。
楽しいとき。
悔しいとき。
悲しいとき。
僕たちは”音楽”を聴く。
通勤途中。
ランニング中。
何か大事なことの前。
自分を奮い立たせてくれるのは音楽。
逆にイヤホンを忘れた日の朝は少し気分が乗るまでに時間がかかったりもする。
大好きなアーティストのライブの後は、曲を聴くだけであの空間に帰れるようだ。
人それぞれ重さは違えど、いつだって僕らの生活には音楽がある。
学生時代、好きな人からの着信音は当時の一番のお気に入りの曲だったなあ。
部活の最後の大会前に聞いてた曲、今でも胸が熱くなる。
就活で辛かったあのときに支えてくれた曲は、忘れかけてた情熱を思い出させてくれる。
きっと誰だって、自分にとって「お気に入りの一曲」はあると思う。
「好きな曲なら起きれるかも！」
そう思って目覚ましに選んだ曲はことごとく嫌いになった、っていう苦い思い出もあるけどさ。
君との思い出も、いっぱいあって。
話すきっかけになった、僕の好きなバンドのアルバム。
そのバンドのライブに君を誘ってから、一気に距離が縮まった。
背中を押してくれたのは、見守ってくれた仲間の援護とあの曲。
付き合ってから初めて一緒に観た映画の主題歌。
ドライブするときに君がよくかけたがる曲。
君がよく鼻歌で口ずさむあの歌を、知らない間によく泥棒して怒られたっけ。
ひとつひとつが聴くだけであの頃の懐かしくて大事な記憶を呼び覚ます。
なくても生きていけるっていう人もいるかもしれないけれど、
きっと音楽なしで僕ら２人の歴史を語るのはあまりに難しくて。
2人らしく、って言ったらいいのかな。
今日のこの日に、どうしても、やりたかったことがある。
…実はね、君には言えないけど 喧嘩したときに聴いてる曲があるんだ。
隣にいることがいつしかあたりまえになっていたけど
ほんとは永遠なんて存在しないから、もっと大切にいないといけないって。
後悔しないように生きようとしても、どうしたって悔いは残るかもしれない。
だけど楽しい思い出で書き換えられるように、これからに賭けることだって出来る。
だから小さなことで喧嘩したままなんて勿体ない。
つまらないプライドなんてものは捨てて、今すぐ２人で笑いあえる道を。
だってさ、どうやって謝ろうか考えるより
どうやって笑わせるか考えてる方がずっとずっと幸せな時間で。
だけど、言葉にするのは苦手だから。
想いを、願いを歌に乗せて、自分らしい手段で伝えたいと思う。
今日は、手伝ってくれる仲間も、見守って応援してくれる仲間もいることだし。
聴いてくれる人のことを想って、一生懸命奏でられた歌が、世界で 一番優しい響きになることを、僕は知っている。
君の好きなうたが僕の好きなうたになって
僕の好きなうたが君の好きなうたになる。
そうやってこれからも、好きなものを増やしていけたら
僕ら２人はどれだけ幸せになるかな。
楽しくて踊りだしたくなるような 嬉しくて泣いてしまうくらいの 最高の夜を。
