結婚願望がなかった花嫁
「正直 私 結婚願望がなかったんです」
彼と付き合ってもう7年
学生の頃に彼に出逢った私は
自由奔放で
学びたいことを大いに学んで
就職してからは好きな仕事が大好きになって
ずっとこの仕事をしていたいと思った
そんな私に彼は何度もプロポーズしくれて
ただ 私はまだまだ自由でいたくって
でも彼と離れたいわけでもなくって
「このままで いたい」
それが本音だった
ある日
自分を女手ひとつで育ててくれたお母さんに
“結婚て良いものよ”
なんて言われて 少し気持ちが変わっていった
いつもだったら 「もう少し待って」
と言っていたプロポーズも
「はい」の二文字が自然と口からでていた
それから入籍をして一緒に住むようになって
改めて両家への挨拶へ行って
お母さんが旦那さんとなった彼に
にこんなことを言っていた
「娘と結婚してくれてありがとう」
その言葉に私は涙が止まらなかった
好きな人と結婚することで
お母さんがこんなにも喜んでくれるなんて
彼と始まった新しい生活も
付き合っていたときはもちろん
楽しかったけれど
結婚するとこんなにも楽しいのか
と思うくらい毎日がわくわくして
“結婚て良いものよ”
今ならお母さんが言っていた意味もわかる
本当に彼と結婚してよかった
私たちが決めた結婚式の日には
たくさんの ありがとう を
伝えたい人がいる
…そんなストレートな想いを
少し恥ずかしそうに笑みを浮かべながら
ときどき涙ぐみながら
私に教えてくれたご新婦様
結婚式って良いものですよ
と私が話し出す前に
結婚するって、本当に幸せですね
と幸せそうにお話ししてくださったご新婦様
このお気持ちは結婚式当日まで
私たちだけの秘密の会話…
