THE PARTY ②
あれは昨年の夏。
ウエディングプランナーの私が、東京で開かれる弟の結婚式に招かれるひとりのゲストになった日のこと。身内だけのウエディングパーティー。
実家を出てからというもの、それぞれの道を生きていた私たちは、気が向いたときの連絡は1年に2.3回くらいが当たり前になっていた。そんな弟が 前夜に 鳴らした電話の内容といえば・・・
『あ、ねえちゃんさ~、明日、司会やってくんない?』
長年、プランナーをしていることだけは知っていてくれた弟からのその頼まれ事には、嬉しい気持ちと心なしかショックな気持ちが混ざって複雑な思いを抱いたまま私は飛行機に乗り込んだ。
「もっと早くに相談してくれたらなぁ・・・」なんてつぶやきながら。。。なぜショックだったかというのは大した問題ではないのだが、お願いされた司会の台本というのがいわゆるネット検索「親族食事会進行」、「身内会食司会原稿」からヒットしたものだと思われたから・・・
いくら個性的な人間でも初めておもてなしする宴席のフリースタイルに「堅苦しくない」「自由さ」を求めていても、自力で考えるには限界があって。。。基本型を知らなければ発想することさえも始められないのだ。と痛感させられたからである。
現地で待ち合わせた自分の家族と数年ぶりに会う親戚たち。北海道からひとりでやってきた事に感心されるくらいだから、親戚のおじさんもおばさんもそして私の記憶さえもきっと私が中学生くらいの時代までだったのだろう。でも不思議なことに、その楽しかった記憶がぶれることはない。
前夜は弟のいないところで、「親族の一致団結会!!」が開かれたのだった。歳の近いゲストといえば、妹といとこ兄弟の4人。だから、カラオケ大会が始まると 自然に演歌を覚えさせられるこの感じも昔から嫌いではないのだが。
普段、仕事のうえでは特に気を配りたいと思っている「年配の親族」たちのほうが圧倒的にパワーがあったことにも驚かされたわけで・・・。
『想像を超える』 いろんな角度からケッコンシキを捉えると、そこに生まれるドラマは ものすごく劇的なものなのかもしれない・・・。
THE PARTY
きらめくシャンパングラスの向こうに揺れる笑顔。
懐かしい顔、頼もしい顔、愛しい顔・・・。
それぞれ少しだけ年老いたけれど、
心に感じるかすかな匂いは変わらない。
記憶にもない幼い日に嗅いだ匂いさえも蘇るとき、
今日までの半生が走馬灯のように回り出す。
みんなかけがいのない人達、
この人たちのおかげで私は今、ここにいる。
誰一人欠けることなく 来てくれてありがとう。
さあ、一緒に楽しもう!
堅苦しい挨拶もお決まりの演出も要らない、
ただ、おもうがままにこの気持ちを伝える時が流れてほしい。
共に喜びを分かち合い、
この帰らぬ時を留める無邪気な写真を撮ろう!
結婚式って 素晴らしい!
大好きな弟よ、心からおめでとう。
そして、久しぶりに言うよ。
「ありがとう。」
姉ちゃん、やっぱりこの仕事、やめられないよ。
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